


オロンティウム・アクアティクムはアメリカ合衆国東部(マサチューセッツ、ニューヨーク州~テキサス州)の沼地に分布する1属1種の多年草です。属名はオロンテス川(トルコ、シリアにある川)に生えていた植物の古代ギリシア名に因みます。
オロンティウム・アクアティクムはミズバショウのように春先に葉に先立って花を出します。花はサトイモ科植物に特有の肉穂花序ですが、ミズバショウとは異なり仏炎苞をつけません。花序の長さは水面から10cm程度出ます。ミズバショウのように大きくはありませんが、白い茎に黄色の花序が多数出てきてそれなりに目立ちます。当館では時々果実をつけます。緑色で直径1cm程度の球形になり、秋に花序から脱落して翌春に発芽します。
オロンティウム・アクアティクムは原産地では種子と根茎が食用となることが知られています。