バルバケニア・プルプレアはブラジル原産の多年草です。バルバケニア・プルプレアの属するベロツィア科は形態的にアロエに近い科で、ほとんどの種がブラジルに見られ、一部がアフリカの山地やマダガスカル島に分布します。バルバケニア属は、このプルプレアの他に約100種ほどが知られています。
バルバケニア・プルプレアは細長い葉を出し高さ40cmほどになります。先端近くの葉の間から花茎を40~50cm伸ばして、先端に直径5cmくらいの花を1つ付けます。花茎には粘液を出す毛が疎らに生えています。花は1株に1~3つ付きます。花弁と萼の合わさった濃紺色の花被片は6枚です。雄ずいは花被片の根本から伸びた12枚の付属体(濃紺色)の内側にあり、白色で6つあります。雌ずいは1つで先端が三裂しています。
ウェロジア科の仲間はバルバケニア・プルプレアの濃紺色の他に、白色、橙色、桃色など様々な花色の種があります。しかし、苗の栽培が難しく日本で元気に育つのはこのバルバケニア・プルプレアだけのようです。当資料館では無加温のガラス室内で栽培しています。