シソモドキはマレーシア東部原産で、熱帯各地で広く栽培される多年草です。かつてはヒロハサギゴケ属Hemigraphisに分類され、Hemigraphis alternata (Burm.f.) T.Anderson、あるいは古い書物ではHemigraphis colorata Hallier f.とされていました。しかし、2004年にHemigraphisはイセハナビ属Strobilanthesの内群であることが分かり、2014年に現在の学名となりました。
シソモドキは匍匐性で、長さ6~8㎝、幅3~4cmの卵形の葉を付けます。葉の表面は光沢があり葉脈は赤紫色を帯びます。葉の裏側は暗赤紫色です。茎の先端に穂状花序を付けます。花は直径1㎝程度と小さく、淡桃色~白色の1日花です。
シソモドキは花よりも葉を観賞する目的で、カバープランツとして熱帯で栽培されるほか、温室内雑草として日本各地の植物園等で見られます。自生地である東南アジアでは葉に止血の効果があるとされ、赤痢、分娩後の出血、月経過多などに用いられます。肌の不調に対して外用されることもあります。