1990年、大阪で「国際花と緑の博覧会」が開かれた。その折「今まで日本でほとんど見ることができなかった植物」を展示する計画がたてられ、その一つに採用されたのが本植物である。そして「花博」ではそれを見る多くの人達が驚きと感嘆の声をあげ、大きな話題をさらった。
本植物は形がフキに似ているところから、和名を「オニブキ」と呼ばれており、英名ではその巨大さからGiant Rhubarb(巨大ルバーブ)といわれている。
しかし、実際にはフキ(キク科)とも、またルバーブ(タデ科)とも、何の類縁関係も持たない一科一属の植物である。
本植物は、名前が示すように株張りの壮大な大型な多年草である。草丈は3m以上におよび、葉は腎臓形で幅2mほどにもなる。花穂は高さ1.2m以上、幅30cmほどになり、緑色の花を密につける。
この植物は、ブラジル南部の海岸山脈のきわめて限られた地帯にしか自生していないということである。当館ではこの植物をブラジルから導入し栽培に成功したサントリー㈱白州栽培センターから、株を譲り受けこれを栽植しているが現在も旺盛に生育し、毎年花穂も上がり開花している。
(「プランタ」研成社発行より)