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![ヴィテックス・ドニアナ](https://yamashina-botanical.com/GBkJ3u/2020sys/wp-content/uploads/2020/12/ヴィテックス・ドニアナ1.jpg)
ヴィテックス・ドニアナは熱帯アフリカに分布する高木です。海岸近くの森林からサバンナまで幅広い地域に分布します。同属のセイヨウニンジンボク(植物こぼれ話48)と同じように5小葉の掌状複葉です。ヴィテックス・ドニアナの葉は幅広く直径30cm近くと大形なので、一見するとトチノキに似ています。
ヴィテックス・ドニアナの花序は茎の先端につきます。一つの花は直径1.5cmくらいで、花弁は薄い黄色、5弁の唇形です。雄蘂は多くのクマツヅラ科と同じように4つです。
(現在のAPG分類体系ではシソ科に分類されます)
ヴィテックス・ドニアナの果実は直径約2cmの黒色で食用できます。味はセイヨウスモモ(プラム)に似ているので英語ではBlack Plumとも呼ばれます。また、根は淋病や黄疸、ハンセン病、赤痢の治療に用いられ、材は堅めで虫に強いことから建材や家具、ボートの材料に使われるなど、生息地では利用価値の高い樹木の一つです。