BOTANICAL

植物紹介
植物紹介

ヒメボウキ(シソ科)

Ocimum canum Sims (Ocimum americanum L.)

ヒメボウキ

ヒメボウキは熱帯アジアを原産とする高さ 50cm くらいの多年草です。日本では冬になると枯れてしまうので 1 年草として扱われます。「ヒメボウキ」の語源はよくわかりませんが、同じ仲間でバジルの名で親しまれる「メボウキ」 (Ocimum basilicum) よりも草丈や葉が小さいことから「姫」+「箒」でヒメボウキになったと思われます。また、植物体全体に細かな毛が生えているので英語では「 hoary basil( 白髪のバジル ) 」とも呼ばれます。メボウキは独特のバジルの香りを持っていますが、ヒメボウキはレモンに似た清々しい香りがします。

ヒメボウキの花序は茎の先端につきます。花序は段々になっており、一段におよそ 6 個の花が輪生しています。花は白色で、直径 1cm ほどでメボウキによく似ています。蕾や花の後も萼が段々になっているので、花が咲いていなくても特徴的な花序となります。

ヒメボウキをはじめとして、メボウキの仲間 ( オシマム属 ) の果実は水につけると果実表面が膨潤して粒々のゲルとなります。「メボウキ ( 目箒 ) 」の名前も、この粒々のゲルで目を洗って埃をはらったことに由来します。特にヒメボウキはオシマム属でも大きく膨らむことから、タイ国やベトナムでは清涼飲料に入れてタピオカのような食感を楽しみます。