常緑の小高木で、高さ10mになります。南西諸島、台湾、中国南部に分布しています。この仲間はユキノシタ科に分類されることもあります。
近畿南部、四国、九州には近縁のズイナ(Itea japonica)が分布していますが、これは高さ2mほどの落葉低木です。ヒイラギズイナの名前は、若い木の葉にヒイラギの葉に似た鋭い鋸歯があることに因みます。しかし、写真のように成木の葉には鋸歯が全くありません。
ヒイラギズイナは6月頃上向きの総状花序が枝先につき、2mmほどの白い花弁をもつ小さな花を多数咲かせます。耐寒性・耐霜性があり、当館のものは導入してから30年以上経過していますが、戸外で毎年花を咲かせています。
ズイナは「随菜」と書き、昔、枝の随を灯心に利用したことと若葉を野菜として食用にしたことによるといわれています。