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![トコン](https://yamashina-botanical.com/GBkJ3u/2020sys/wp-content/uploads/2020/12/トコン1-1.jpg)
トコンはブラジルの熱帯多雨林に自生する多年草です。種形容語の 「ipecacuanha」 は、現地のトゥピ族の「道端の吐き気を催す草」という呼び名に由来します。和名のトコンも漢字で書くと「吐根」です。
草丈は 10 ~ 20cm で、茎は地を這うように横に伸びます。葉腋から花序を出し、頭状の花序となります。花弁は 5 、 6 枚で、朝咲いたら夕方には萎んでしまいます。根の一部はゴツゴツと横しわが寄っています。図鑑などを見ると「ビーズ状」、「数珠状」などと書かれていますが、ビーズや数珠とはあまり似ていません。
このゴツゴツした根を乾燥したものが生薬の「吐根」です。去痰、催吐、緩下剤として用いられます。成分はケファエリン、エメチンなどのアルカロイドです。特にエメチンはアメーバ赤痢の特効薬です。