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![アフガンライラック](https://yamashina-botanical.com/GBkJ3u/2020sys/wp-content/uploads/2021/01/アフガンライラック2.jpg)
この仲間でもっともよく知られているのは、紫色の花と芳香が特徴のムラサキハシドイ(S. vulgaris)です。英語の「ライラック」や仏語の「リラ」の名前で呼ばれ、各地の公園や庭に栽植されています。特に、北海道のライラックは有名で、春の訪れを告げる花木とされています。
今月紹介するアフガンライラックは、1952年にアフガニスタンより当館に導入されました。他のライラックは3m前後の直立性の低木であるのに対して、アフガンライラックは高さ1mほどの叢状の低木です。枝の上の方の葉は長さ3~5cmの楕円形ですが、下部の葉が羽状に分裂するのも特徴です。枝先に淡紫色で径1cmほどの小さな花を円錐状につけます。ライラックと比べると小ぶりの花ですが、アフガンライラックにもライラック特有の芳香があります。
導入時の記録によると、このアフガンライラックはカブール郊外ダルルファヌーンにある王宮の別荘の生垣にされていた、とあります。もし、50年前のままであれば、香りで包まれた庭園に「アフガンの春」が訪れているはずです。