BOTANICAL

植物紹介
植物紹介

アカミノキ (ログウッド)(ジャケツイバラ科)

Haematoxylon campechianum L.

アカミノキ (ログウッド)

<顕微鏡切片の染色液原料に使われる アカミノキ>

アカミノキはメキシコ原産で、高さ7~10mになる常緑の小高木です。花は淡黄色で、芳香があり、良質の蜜源になります。染料目的で栽培され、16世紀以来、メキシコなどからヨーロッパへ丸太のままで輸出されたので、ロッグウッド(Logwood)と呼ばれるようになりました。材は染料に利用されるほか、硬く加工がしやすいため、装飾具などの材料にも適しています。

アカミノキの属名はhaemato(血)とxylon(材)を意味し、材は、写真のように中心部が赤くなっています。栽培地では、実生10年目に伐採して材を採ります。辺材をそぎ落とし、赤い心材を刻み、醗酵させます。これを水で煮出すと、材の重量に対して15%ほどの黒褐色のエキスが得られます。このエキスの主成分がヘマトキシリン(haematoxylin)です。

ヘマトキシリンは、顕微鏡で組織切片を見るために、よく利用される染色液です。この染色液は頻繁に使用され、細胞の核など、好塩基性の組織を青紫色に染めます。また、この物質は木綿や絹、麻などの繊維を染めるのにも利用します。普通、鉄媒染で黒色に染め上げますが、媒染剤を変えると、紫や緑にも染めることができます。