昔、昔、イエス・キリストがゴルゴダの丘で処刑されて3日後に生き返った出来事をキリストの復活といいますが、英語ではthe Resurrection( of Christ)です。日本から遙か遠く離れた南アフリカ共和国でthe Resurrection bush(復活の木)と呼ばれているのがMyrothamnus flabellifoliusです。では、なぜそう呼ばれているのでしょうか。
この木は乾季になると葉が水分を失い、黒茶色になり萎んでしまいます。完全に枯れたように見えるのですが、水を与えると数時間後には葉が展開し始め、芳香を放ち、瑞々しい以前の緑色に戻るのです。それゆえに復活の木と呼ばれているのです。
南アフリカの多くの場所で、この木の乾燥葉から作るお茶は呼吸器系の病気の治療薬として古来から使われています。又、喘息を治癒するために、葉を燃やした時に出る、芳香を放つ煙を吸い込むそうですが、よけいに咳が出そうな気もします。その他には、料理用あぶらのヘットやバターに混ぜて、擦り傷の治療にも使われているようです。
この植物の種子はとても小さいので、播種用土にぱらぱら播いて、毎日灌水していると約3週間で、どんどん発芽してきます。ところが数ミリの本葉が出たところで、赤く変色して生長が止まってしまい枯死します。なぜだか理由は分かりません。その中で、たった1個体だけがすくすくと育ちました。当初、他の発芽個体と感じが違うので雑草だと思い抜きかけました。あぶないところでした。
喘息の治療はさておき、この”復活の木”が本に書いてあるように、本当に復活するかどうか、実験してみたいのですが、写真に見られるように、まだ草高が10㎝ 弱しかなく枯れるのが心配で、怖くて実験できません。毎日、水を遣りながら早く大きくなあれと、念じつつ頭を撫でてやっています。
ミロタムヌスの写真
播種日: 2002年 4月 1日
発芽日: 2002年 4月 22日
撮影日: 2003年 3月 18日