オオホザキアヤメ(別名:フクジンソウCostus)属などオオホザキアヤメ科の植物はショウガ科に分類されることもあります。しかし、花の形態、葉が茎に螺旋状につく(ショウガ科は2列互生)、精油の香りがないなどの点でショウガ科の植物と異なり、最近ではショウガ科から独立して扱われています。オオホザキアヤメ科には4属約100種が含まれていますが、そのうちオオホザキアヤメ属は最大の属で、世界の熱帯地方に分布しています。
葉が茎に螺旋状につく特徴があるため、オオホザキアヤメ属の植物は英語で”spiral ginger”(螺旋状のショウガ)、”spiral flag”(螺旋状の旗)”stepladder plant”(段ばしご植物)などと呼ばれています。
今月紹介するコスツス・マローティエアヌスはコスタリカ原産で、高さは1mくらいになります。密に毛がある葉は広い楕円形で、茎に対して螺旋状につきます。花は球状の花序となり、基部から順番に1~2花ずつ咲いていきます。1日花で開花した翌日にはしおれてしまいます。観賞用として温室で栽培されます。