BOTANICAL

植物紹介
植物紹介

アロニア・アルブティフォリア(バラ科)

Aronia arbutifolia (L.) Pers.

アロニア・アルブティフォリア

アロニア・アルブティフォリアは北米大陸のカナダ、ミシガンからフロリダにかけて自生する、高さ2~3mの低木です。英名は「Red chokeberry」で、赤い果実が特徴です。同じ仲間には果実が黒色のアロニア・メラノカルパ A. melanocarpa (英名「Black chokeberry」)、果実が紫色のアロニア・プルニフォリア A. prunifolia (英名「Purple chokeberry」)があります。アロニア・プルニフォリアはアロニア・アルブティフォリアとアロニア・メラノカルパの自然交配種だということです。また、アロニア属はカナメモチ属(Photinia)に含められることもあり、この場合はそれぞれ、アロニア・アルブティフォリアがPhotinia pyrifolia、アロニア・メラノカルパがP. melanocarpa、アロニア・プルニフォリアがP. floribundaとなります。

アロニア・アルブティフォリアの花は前年枝の先端から中程までに着き、葉が開くと同時に開花します。花弁は五枚で白色、直径は2cm弱です。アロニア・メラノカルパの花もよく似ていますが、こちらの方がアロニア・アルブティフォリアよりも一回り大きいです。

はじめに書いたようにアロニア・アルブティフォリアの果実は赤く、秋に実りますが渋くてとても食べられません。12月頃になると渋みが弱まって食べられるようになりますが、それほど甘くはありません。たいていはジャムなどに加工するそうです。

3種のアロニアの内、まだ紹介していないアロニア・プルニフォリアは、昨年ようやく発芽しました。2、3年後には開花・結実するのではないかと思いますので、その頃にご紹介したいと思います。

アロニア・メラノカルパ
アロニア・メラノカルパの果実
アロニア・プルニフォリア