シダ・ヴェロニキフォリアは台湾、インド、アフリカの海岸地帯に多く分布するアオイ科の多年草です。最大で高さ 1m ほどの潅木状になりますが、茎が細いので自立せずに他のものに寄りかかるようにして大きくなります。日本には同じ仲間のキンゴジカ (Sida rhombifolia) が南西諸島や小笠原諸島に分布します。
植物全体は毛で覆われています。葉はハート形をしており裏側には星状毛がみられます。葉腋に花を 1 、 2 個つけ、次々と咲き続けますが 1 日でしぼんでしまいます。花は黄色で小さく、直径 8mm 程度です。果実はケーキを切り分けたように 5 つに分かれており、それぞれに 1 個の種子が入っています。
インドでは花と果実を排尿剤としたり、葉を妊娠中の下痢や、切り傷の治療に用います。コートジボワールでは全草を出産の促進剤とします。