南半球のニュージーランドの首都はウエリントンです。そのウエリントンのこの一年の最高気温は 22 ℃前後で、最低気温は 3 ℃前後です。当館のある京都山科の気温と較べると最低気温は山科が少し低いのですが、最高気温が大きく違うのです。 2004 年の山科の最高気温は 37 ℃前後まで上がり大変な猛暑でした。実はこのことが植物を育てるに当たって大きな問題になってくるのです。
2004 年の夏、当館で育生しているニュージーランド植物群が暑さのため壊滅的な打撃を受けたのです。枯死する植物が続出し、生き残った植物もかなり弱りました。その生き残った中の 1 種が今回紹介するコリノカルプス・ラエヴィガタです。この植物も夏に直射日光が当たった上部の葉は見事に枯れ落ちました。異常に気づいて直射日光がまったく当たらない日陰に移してやったところ、なんとか枯死させずにすみました。秋が深まって新葉を出してくれたので現在は安心していますが、来る 2005 年の夏がまた心配です。
コリノカルプス科は 1 属 4 ~ 5 種の小さな科で、他の科との類縁関係はまだよく分かっていません。ニュージーランドとオーストラリアおよびその周辺の島々に分布しています。
コリノカルプス・ラエヴィガタの赤い果実は、とてもおいしそうに見えるのですが有毒成分を含んでいて我々は食べることができません。ところが、ニュージーランドのマオリ族はその果実を料理して食べるのです。
播種日: 2000 年 8 月 22 日
発芽日: 2000 年 9 月 14 日
樹 高 : 1m 20 ㎝( 2005 年 2 月 13 日現在 )