BOTANICAL

植物紹介
植物紹介

ブージャム・ツリー (フォウクィエリア・コルムナリス)(フォウクィエリア科)

Fouquieria columnaris (C.Kellogg) Kellogg ex Curran

ブージャム・ツリー (フォウクィエリア・コルムナリス)

もしも貴方がブージャム・ツリー(boojum tree)という言葉を聞いて、あの奇怪な植物の姿を思い浮かべたなら、貴方は相当な植物通です。ブージャム・ツリーはメキシコ北西部の乾燥地帯に生育している多肉植物です。この種子は園芸植物大事典には「播種後24時間で発芽する」と明記してありましたが、少し疑いをもって10粒播きました。驚いたことに本当に10粒全部24時間で発芽しました。また大事典には「夏季の管理がむずかしく、生育率は1%またはそれ以下である」と書かれていますが、10個体すべて越夏しました。これは多分ガラス室で育てたので、水の管理がうまくいったのでしょう。

ブージャム・ツリーの大きな個体は、高さ20mを越えますが、1年間の草高の生長は10㎝前後といわれていますので、20mを越えるためには、2、3百年掛かる計算になります。しかもメキシコ北西部の乾燥地帯には、ハリケーンが来襲しますので、大きな個体はハリケーンになぎ倒され、なかなか20mを越す個体を見ることはできないそうです。

ちなみに当館のブージャム・ツリー10個体の平均草高は、生育期間10ケ月の5月19日の調査で8.08㎝でした。

ブージャム・ツリー
播種日: 2002年 7月 16日
発芽日: 2002年 7月 17日
撮影日: 2003年 5月 19日