セイヨウハシバミの果実は「ヘーゼルナッツ(hazel nut)」として日本でもよく知られています。ヨーロッパ原産の落葉低木で、高さ5mほどになります。花には雄花と雌花があります。写真のように雄花が集まった雄花序は垂れ下がる尾状花序です。また、雌花が集まった雌花序は小さな頭状花序で、雌しべの赤い柱頭が外へ出ます。
ヨーロッパでは、セイヨウハシバミの枝は昔から英知の象徴とされ、隠れたものを探し出す力を持っているとされてきました。そのことから、鉱脈や水脈探しに用いられた占いの杖(ダウジングロッド、ダウジングワンド)として、Y字形をしたセイヨウハシバミの枝が使われました。
現在ではヘーゼルナッツのために栽培もされています。果実は、炒って食べるだけでなく、生食もされます。また、製菓原料や油の原料にもなっています。
日本にも近縁のハシバミ(Corylus heterophylla)やツノハシバミ(Corylus sieboldiana)が分布し、ヘーゼルナッツ同様に果実を食用とします。