誰もがよく知る果物の王様、栽培バナナには草丈が高さ 5 m になる大型のものから、ヒトの背丈ほどの小さなものまで、多数の系統があります。中でもサンジャクバナナは小型の系統で、当館の温室に地植栽培しているものは高さ 1.5 ~ 2 mほどに育つと花を咲かせ、果実をつけます。
手に届く高さで果実ができるので便利な上に、樹上で黄色に成熟させるのでたいへん甘く、ちょうど収穫期に訪れた幸運な来客者には試食いただき好評を得ているものです。
普段は地植にしているサンジャクバナナですが、鉢植えにすると十分に大きくなれないのか、なかなか花をつけません。それでも辛抱して栽培を続けていると、まれに花を咲かせることがあります。写真の鉢植えのサンジャクバナナは高さ 90 cmで、ちょうど名前の通り三尺で花が咲きました。いつもの半分のミニバナナですが、どんな果実になるのか半年後が楽しみです。