ディオスコレア・ウィロサは北米大陸原産のつる性の多年草です。日本のヤマノイモやナガイモと同じように林や道路脇に見られます。葉もヤマノイモやナガイモと同じようなハート型ですが、地下の芋(塊茎)はかなり独特です。芋は太さ5mmくらいで細く、枝分かれをしています。

ディオスコレア・ウィロサの花は葉の脇に穂状につきます。雌雄異株で、当館で開花するのは雌株です。今のところ、この一株しか咲きませんので種子はできません。種子はヤマノイモと同じような平らな形をしています。

ディオスコレア・ウィロサの芋は「Wild Yam(ワイルド・ヤム)」と呼ばれます。鎮痙、胆汁分泌促進、血管拡張作用があり、リウマチや胆嚢機能不全、月経困難症、腹部疝痛などに用いられます。また、ステロイドサポニンのディオスゲニンが含まれることからステロイドホルモンを合成する際の出発原料としても利用されます。