BOTANICAL

植物紹介
植物紹介

コショウソウ(アブラナ科)

Lepidium sativum L.

コショウソウ

「ガーデンクレスと呼ばれ、ピリッと辛い野菜として用いる。」

クレソン(オランダガラシ、Nasturtium officinale)とならんで、ピリッと辛くサラダにして食べることのできるアブラナ科植物に、コショウソウがあります。英名ではガーデンクレスと呼ばれます。
イランからヨーロッパ南部が原産の一年草で、草丈は30~60cmほどになります。羽状複葉の葉柄のある葉をもちますが、上部に行くほど細くなり葉柄もなくなってきます。
写真のように春に小さな白い花を咲かせます。花後、小さな団扇のような形の果実ができ、果実の中には2個の種子は入っています。種子は、5mmていどの長さの平たい楕円形で赤褐色をしていおり、スパイスとしても利用ができます。発芽も生長も速い植物で、刈り取って使うと通年で利用できる香味野菜のひとつです。
葉には辛味成分(ベンジルイソチオシアネートなど)のほかに多量のビタミンCを含み、ヴィタミンC欠乏症に効果があるばかりでなく、インドでは食欲不振、去痰、肝臓病、痔、通経などに薬用として利用されています。
さらにコショウソウの芽には強い抗酸化力をもつスルフォラファンが含まれていて、加齢によるシミ・そばかすを抑える効果が期待でき、アンチエエイジングクリームなどの化粧品に利用されています。