BOTANICAL

植物紹介
植物紹介

キンキジュ(マメ科)

Pithecellobium dulce (Roxb.) Benth.

キンキジュ

キンキジュはメキシコから南アメリカの北部に分布し、熱帯各地で広く栽培されるネムノキ科(APG分類ではマメ科)の高木です。葉は2回2出の複葉で、小葉は長さ約3cmです。托葉は刺状になり、幹ではこの刺の根元が膨らんでずっと残るので面白い形になります。刺が多いので近くで作業していると服をひっかけやすい、館内では要注意の植物の一つです。

キンキジュの花は、休眠開けに葉に先立って葉腋に出てきます。ネムノキ科に一般的な頭状花序で、開花直前の花序の直径はおよそ1.5cmです。花は雄しべが目立ち長さ1cmほど、はじめ白色で徐々に黄色くなります。昨年の環状剥皮が功を奏したのか今年初めて開花しましたが、今のところ結実した様子はありません。

キンキジュの果実(莢果)は、湾曲して弧を描く奇妙な形をしています。莢の肉質の部分は酸味と甘味があり、食用になり飲料も作られます。種子そのものも食用となります。他にも樹皮はタンニン原料とされ、建築材にもなります。
市場で売られるキンキジュの果実 (1984年頃にタイで撮影)