BOTANICAL

植物紹介
植物紹介

イナゴマメ(マメ科)

Ceratonia siliqua L.

  • 原産地から探す:アジア
  • 分類から探す:樹木
  • 季節・気候から探す:
イナゴマメ

イナゴマメは2013年12月に続き、二度目の登場です。前回は雄花が咲いたことから紹介しました。このとき、鉢植えではいつまで経っても咲かないこと、地植えすれば4、5年で咲くことがわかりましたので、翌春2014年に雄株の隣へ鉢植えの2本を植えてみることにしました。すると4年を経て2本とも開花しました。

新たに植えた2本は、雄株に近いほうから両性花と雌花でした。つまり山科植物資料館では雌株、両性株、雄株がこの順番で3本並んで開花するというわけです。苗の段階では雌雄不明ですから、たまたま植えた2本が2本とも始めの1本とは異なる性だったというのは大変にラッキーでした。この2本を選んで植え付けた筆者としては、思わずガッツポーズをとったくらいです。ちなみに、この2本がはじめと同じ雄株だった場合は、引き抜いて別の苗に植え替える計画でした。引き抜かれてしまうのが嫌で両性株と雌株になったのかもしれません。

イナゴマメの花は花弁がなく、蕾の段階で雄しべも雌しべも露出しています。雄花は雄しべだけが、両性花は雄しべと雌しべが、雌花は雌しべだけがあり、9月には雄しべが長さ1mm、雌しべは長さ0.5mmくらいでした。10月頃から大きく生長をはじめ、雄しべも雌しべも長さ1cmくらいになりました。雄しべの方が雌しべよりも早く葯を開いて花粉を出します。雌しべの方はよくわかりませんが柱頭が開いて直径2mmくらいになったときが開花なのだと思います。

雌花が初めて開いたのは10月26日でしたが、まだ莢が肥大する様子は見られません。図鑑によれば長さ10~30cmになるという巨大な莢ができるのを楽しみにしています。

雄花

両性花

雌花